2010年5月21日金曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(3)~

以前の記事、「ミラノサローネ 2010 ~トレンドリポート〈2〉~」から続けてお読みください。


前回で触れた、全体をくくる前提を書いておきます。

マインドを取り囲む現状の前提として、

「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況が

キーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。

例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。
さて、今回は新たなキーワードです。

「メロー&スロー」
自然に寄り添うような北欧的なしっとりさと、遊び心のあるあ陽気さの融合。ちょっとした、おうちの懐かしさや、しみじみと安心感を得たいという感じの、やりすぎないメローさ、優しい曲線、包み込むフォルムや色とりどりのカラー、また抑圧を笑い飛ばして状況からポンっと抜け出したい軽快さ、ソファなども、なんとなくただ身体的なリラックスだとか、ねそべって癒されたいという「ネガティブないやし」とは違った安心感というスピリチュアルベースでの過ごし方の一道具であるようです。
(例、Patricia Urquiola for Moroso "Klara"など)




        パトリシア・ウルキオーラ 「クララ」 モローゾ社

                            〈写真&詳細Designboom
ヴィンセント・オルム「ユートピア」
〈写真&詳細MOCOLOCO

まだまだ続きます…。



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