2010年5月29日土曜日

ふと感じること。5月29日

「せんたく」

ぱきっと晴れた日のお日さまに、
せんたくものをあずけると、
いいにおいがついてかえってくる。

すーっと鼻からにおいをすうと、
心のそこまで、
お日さまのにおいで、
ふうわりいっぱいになる。

心のそこも、
お日さまにあずけて、
乾かしたみたい。

かびかび、
ぐしゅぐしゅな心も、
お日さまが、
いいにおいにしてくれるんだ。

ぱきっと晴れた日のお日さまに、
涙でぐしゅぐしゅになったかびかびの心をあずけると、
きっと、いいにおいがついてかえってくるよ。

でまた誰かさんの鼻にすーっと入って、
でまた誰かさんの心のそこまで、
お日さまのにおいで、
ふうわりいっぱいになるんだよ。

いいね、お日さまのにおい。
大好きだ。


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2010年5月28日金曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(5)~

実は、最後のデザインランゲージをくくるキーワード、実は公開前に他でこのテーマを違う形でプレゼンしなくてはいけなかったのもあって、ブログの方での更新が遅れてしまいました。すみません(汗)。そんなことは誰も気にしていないでしょうけれども、またもや書きますね。

毎度ですが、全体をくくる背景の時代のマインドをここで一応参考として、書いておきます(イタリックの部分)。

マインドを取り囲む現状の前提として、「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況がキーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。



例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。

さて、新しい、そして最後のキーワードです。

「クロスクラフトポップ」
以前からのエコ、ナチュラル志向の延長線上にあった、Arte Poveraやエスニック的な民芸の手仕事をモダンに編集しなおしています。アフリカや東欧のテイストなどもより強くなりました。地理的なグローカル論ではなく、時間軸やモノ、文化の境界を越え、混ぜながら編集されていくデザインテイストが見られます。(例 Bokja "Conversation Sofa", Carnevale Studio "The Stretch Collection", Edra " Barbarians - Cabana"...etc)

(Bokja"Conversation Sofa"
写真 www.milanostilee.it 

(Carnivale Studio " The Stretch Collection"

などなどです。

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2010年5月27日木曜日

ふと感じること。5月27日

ここ一年、世の中、
新陳代謝に入り始めた。
POPの時代からどこへいくのか。
石油の時代からどこへいくのか。
搾取の戦争から違う戦い。

新しい世の中。
新しい消費。
新しい秩序。
新しい在り方。
新しい社会への関わり方。
新しい責任の対象。

ここではないんだ。
あっち。

そこここにある個人主義より、
なんとなくつながって、
ゆるやかに流れていく社会。
いらないものは振り落とされる。

しっかりあっちを見ていこう。
今あるものを、
大切な人を、
この目で、
この足と、
あの人と私の杖で。


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2010年5月26日水曜日

クルマなイタリア。(フィアットグループの商品を見ていて)

アルファロメオの「ジュリエッタ」のCMを見ていて、アルファ自体のポジションは昔から確かに「ドライビングプレジャー」「アバンギャルド」というような言葉で表せるので、まあおいといて、フィアットグループには、なんでこんなにハッチバッククーペとかっぽいのばっかりあるんだろうと。確かに伊はハッチバック利用率高いんですけれど、こんだけ同じグループでブレラだとかがあるなかで、共食い状態になってしまうのではないだろうかと、人事ながら心配です(笑)。なんといっても、お上品でSangue blu(貴族)が乗っても恥ずかしくない3BOXの提案が減っているような気が致します。ランチア「テーマ」だって、だいぶ時間がたっているし(まあ、市場も飽和状態ですもんね…。)。新型ジュリエッタのCMを見ていて、思いました。確かに知られている「イタリアらしさ」は「官能」であったり「盛りだくさんさ」「退廃」だったりする部分もあるわけですが、気取り過ぎない「エレガンテ」であるということは、イタリア車に、もう誰も期待しなくなっちゃったんでしょうか。

よくメディアに取り上げられるような富裕層の方々、(ラポだベルルだブリアトーレだなんだって)遊び人でいらっしゃいますから、ラグジャリーブームのときは、やたらとヨットだスキーだとスポーティさ、カジュアルさでのファッションに力が入り。猫も杓子も官能のスポーツ仕様。教会だろうがなんだろうが、肩みせや胸元あけまくりという、セレブの南伊リゾート風ファッションが一般市民の日常生活の装いにも影響を与えてきてしまったのでしょう。そんなこんなで、ラリーのエキスパートというごりごりな要素もあったホンモノの質実剛健、上級ブランド、ランチアは、スポーツ感覚にあまりに特化しすぎたのか、いまや、やたらグリルだけ古風な「高級仕上げ風ブランド」になってしまったし…。

でも、本当に礼装を要求される場所はいまだにある。これは着てはいけません。こういう行動はいけませんという言わない規制は、いまだに敷居がだいぶ下がったとはいえ、ある。

ちょっと知っている人と乗っている車をむちゃくちゃ大きなカテゴライズでしてみると、例えば、クロスオーバーSUV乗っている人は確かに儲かってますし羽振りもいいですが、ある程度気を引き締めて商売しなければいけない相手だったりすることもあります。それこそ、礼装の場で、かっこいいだろうと、無粋な山登りブーツを履いてくるようなそれこそTPOをCross over(乗り越えてだとか、掛け合わせ)してしまうよく言えば個性的な感覚の持ち主なことも。大体、まじめで、しかも成果をあげているようなビジネスマンはBMV、AUDIあたりのドイツのセダンにのっているような気がします。実はいまだに、信頼されるにはまだまだセダンでなきゃいけないところがあるのです。大体こういう方は、やたらとMe-ismでなく、自分を客観視できる人だったり自分の行動に信条がある人。どういう風に見られているか、どういう仕事がしたいか、今何をしなければいけないのかを考えられる人だったりするような気がします。(あくまでイタリアでのことですし。あくまで個人的な見解ですが)

3BOXが、バブルで高級セダンの安売り状態になる前に、普通に「エレガンテ」の文法上にあった時代というのは、ハレとケ、公私がしっかりわかれているときだった。父親にはTu(一般的につかわれる「あなた」)ではなくVoi(Leiでもない尊敬の「あなた」)をつかう時代。ステッチやボタンなんかは隠すものだとか、襟はきちんと上までしめるだとか、シャツは白、スーツはできる限り黒に近くないと、いけないというある意味、文法があったわけで、そうでないと、母親がお玉もって泣きながらおっかけてくるとか、叱る状況や上下の秩序が常識としてある時代だったんですね、きっと。現時点ではストリート万歳な感覚なんですよね…。私としては、一糸乱れない礼装にぐっとくるタイプなのです。まあ、まだクルマがクルマであることを求められるイタリアであることは恵まれていて、大変楽しいことなのですが、懐古主義的になってしまってごめんなさい…。

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2010年5月23日日曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(4)~

連続で書かせていただいております。ミラノサローネ2010年でみるデザインランゲージ傾向です。
以前の記事は「ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート〈3〉~」をご覧ください。

全体をくくる背景の時代のマインドをここで一応参考として、書いておきます。

マインドを取り囲む現状の前提として、「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況がキーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。



例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。

さて、また新しいキーワードです。

「Boarderless ME]

自分の域というものを、自分の体で感じたり、触ったりして確認したい。体でびっくり、楽しみたい。例えば、大きかったり、延長されていたり、かくれんぼだったり、幻覚作用があるものなど。希望や祈りや個々のさまざまさをシンボライズ。虹色なカラリング。〈例 Delfine Frey "Perpetual Illusion (Clock〉, Fabio Novembre "Nemo", Rai Amitai "Nature of Material...etc)

ファビオ・ノヴェンブレ「ネモ」
〈写真&詳細Designboom

デルフィーヌ・フレイ「パーペチュアル・イルージョン・クロック」
写真&詳細(Yatzer)



次回が最後のキーワード!

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2010年5月21日金曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(3)~

以前の記事、「ミラノサローネ 2010 ~トレンドリポート〈2〉~」から続けてお読みください。


前回で触れた、全体をくくる前提を書いておきます。

マインドを取り囲む現状の前提として、

「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況が

キーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。

例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。
さて、今回は新たなキーワードです。

「メロー&スロー」
自然に寄り添うような北欧的なしっとりさと、遊び心のあるあ陽気さの融合。ちょっとした、おうちの懐かしさや、しみじみと安心感を得たいという感じの、やりすぎないメローさ、優しい曲線、包み込むフォルムや色とりどりのカラー、また抑圧を笑い飛ばして状況からポンっと抜け出したい軽快さ、ソファなども、なんとなくただ身体的なリラックスだとか、ねそべって癒されたいという「ネガティブないやし」とは違った安心感というスピリチュアルベースでの過ごし方の一道具であるようです。
(例、Patricia Urquiola for Moroso "Klara"など)




        パトリシア・ウルキオーラ 「クララ」 モローゾ社

                            〈写真&詳細Designboom
ヴィンセント・オルム「ユートピア」
〈写真&詳細MOCOLOCO

まだまだ続きます…。



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2010年5月18日火曜日

ふと思うこと。5月18日

先日、お問い合わせのあった、ある産業機械メーカーさん、自動車デザインがメインのうちのスタジオを買ってくださっている。「産業デザインだけやっている産業デザイナーとはアウトプットが違い、うちのイメージにあう。自動車デザインで業績をあげているだけに、是非お願いしたい!」との熱いラブコール。産業デザインがいい、とか自動車デザインがいいとか、そういう論議ではないのだけれど、よく考えて経営されている方なのだなと、本当に感心して、このお客さんだったら、きっといいプロジェクトができるだろうと、とても興奮しているわけであります。

ただ、こんなことから、また連想への長旅が始まってしまいました〈笑〉。

全くとんで、先日のミラノサローネで、大変著名で多くの素敵な商店インテリアデザインや家具のデザインを手がけてらっしゃる建築系デザイナーさんと、お話させていただいたことを思い出しました。「実は、ちょっと一緒にお仕事があったんだけれど、僕はああいうスケッチ〈きっとパサデナ系のアートカレッジ出身者が往々にして持っているクセのことをおっしゃってるのでしょう。〉、ちょっと苦手なんです。こう、ホイールとか地面にとけてて、リアランプとかこう帯ひいてて、びーーってライティングがかっこよく、もうそれこそビーって入っているの。」はい、アイデアスケッチ段階なんか、もうまったくそのとおりです〈笑〉。もうかっこいいだろーってカーブとかきつくしたり、マスの盛り上がりとか強調しまくりだったりします。はい。で、ちょっとホイールとか大きめでもう「走る感」満点です。そう、あくまで個人的で、おうし座だけに牛歩なみにスローなミラノサローネのトレンドレポートの導入部分にも書いたが、自動車デザインとモノ、家具や空間デザインとは、互いの歩み寄りがあるとはいえ、根強く違いがあるものです。ダイナミック〈動的、躍動感がある〉かスタティック〈静的、安定している〉かという基本的なモノの在り方の違いがあります。

でまた、話は変わるのですが、随分と前にTwitterでTLに流れてきた、エンジニア畑のデザイナー、石垣陽さんが書かれた、以下のブログの記事を読んだこともあって今まで漠然と頭の中で言葉になっていなかったものが、しっかりと胸におちてきたからなのです。では、以下は引用です。

デ  ザ  イ  ン  思  考 / d e s i g n - t h i n k i n g: デザイナーのファッションセンスについて。
〈省略〉 
世の中のたいていの人が誤解しているけれど、「デザイナーは決してオシャレではない」。これからデザイナーと恋に落ちたいと思っている人のためにリストアップをしておくと、



  1. Web、パッケージ、グラフィック系の人はオシャレである。
  2. 建築、インテリア系の人はオシャレであることを嫌がって、真っ黒か真っ白の服を着ている。
  3. プロダクト、インタフェース、情報系の人は非オシャレである。
  4. テキスタイル、ファッション系は、ひどい。
だいたいこんな感じだ。
オシャレである事というのは、パタパタと変わるモード、すなわち常に他人との差異を生み出し、目を惹く組み合わせを追い求めることである。Webやパッケージ、グラフィックデザインは、どこかそれに通じる匂いがする。
建築系の人は、建造物の特性上、モードの進化が桁違いに遅い。だからいわゆるファッションは、認識はするものの、自分とは波長の違う世界だと思っている。だからより伝統的で普遍的な服、真っ黒か真っ白の服を着ている。彼らが多かれ少なかれ伝統(モダニズム)に縛られてている点も関係しているのだろうか。
かつてのプロダクトデザインは、体中が泥だらけ、粉だらけ、グラスウールだらけになる分野だったので、そもそもファッションとは関係がない。また、今はコンセプト、シナリオ、ユースケースを考える分野になりつつあり、プロダクトそのものの彫刻的な価値ではなく、プロダクトを通じた見えないユーザーとのインタラクション、デザイナーの指先の、さらにその先をデザインしている。すっかり定着したアフォーダンス、無意識、ストーリーデザインといった手法は、形のないものを相手にするインタフェースデザインや情報デザインとの親和性が高い。そこでは色や造形はあまり興味の対象とならないし、どちらかというとケガれたものだと思われやすい。オシャレの記号を知っていても、それを避けているのである。だからみんなダサイのではなくて、「非オシャレ」である。
テキスタイルやファッション系のデザイナーは、モードの「その先」を見つけ出すのが役目なので、当然のことながら現代のモードが「オシャレ」だと思っている我々一般人からみると、そのファッションは奇異なものに写る。だから、普通のオシャレ感覚の人には理解できない。
 
〈以下省略〉

いやーなるほどー鋭い。この記事にめぐり合い、私、今ではすっかり購読者。ま、それはともかく、私の知っている車系のデザイナーさん、普段の仕事場ではもう、比較的使えて永続的に着れるものを着ている人、または、無難で間違えのない黒白ルーティンとかで、その上連日連夜徹夜で目の下にクマくっきり、おしゃれのためよりホンモノの無精ひげをちょっと刈り込んでいるという方が多いのです。あ、これはすっごい暴露だ。でも、一概にはいえないのですと、一応…。で、ここで仰っているように、彼らがコストの大小という軸とライフサイクルの長短という軸の上で、小と短にいくにつれて、仕事のアウトプットでもおしゃれという私的なアウトプットでも、一方が、変わらない独特の持続性を求め、一方でディテールの動きや構造や構成での奇抜さを追求する気質が強くなってくるのかなと。あ、でも、コストの大小は結構な割合でライフサイクルに比例するけれども。もう一本軸がありそうですねー・・・。マーケットボリュームか?いやーそうなると、ファッションとかどうなるんんだという話だし・・・、ま、今の時点ではこれは置いておきましょう。

もとい、

ただ、以前にも言ったように、車自体、走る喜びだとかガソリンの香りをかぐと興奮するとかそういう時代から、悲しいながら様変わりしているという、世界全体での生活者のマインド転換があって、より、嗜好品であるうよりも生活の一部として、輸送機関という本来の意味合いを取り戻して、現実生活に近寄らなくてはいけなくなっています。なので、「移動に使われるモノ」「移動中滞在する空間」というキーワードで、自動車デザインとモノ、家具や空間デザインとの間がよりますます近くなってきている。そんなことを長々と、考えておりました。

ここで、最後に、うってかわって、産業デザイナーが自動車をデザインするとどうなるのか、自動車のバックグランドがあるデザイナーがモノのデザインをするとどうなるのか拝借した写真で、ちょっと比較して見てみると面白いかと思います。たたずまいが違います。

モノ的表現×クルマ
マーク・ニューソン「フォード021C」1999年東京モーターショー







クルマ的表現×モノ
ピニンファリーナ・エクストラ 「ラヴァッツァ LB1010」

次は、だいぶ最近のモデルなのですが、ちょっとモノ的になってきています。
歩み寄りの傾向があったりして・・・。

ピニンファリーナ・エクストラ 「ラヴァッツア Espresso Point」




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ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(2)~






マインドを取り囲む現状の前提として、「グローバリゼーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況がキーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。


例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり。グローバリぜーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つがまた反復するマインドが形や色などコンセプトに反映されているのではと考えました。

私はすでに、5年欧州に住み始めていて、ちょっと視点が、欧州よりに偏ってしまっていますが、こんな私にとってとても現実で将来のクリエイションの種になりそうなデザインランゲージを読み取ってみたので、異論反論あるかとは思いますがメモとして列挙しておきます。今回、例にあげたなかにはBOOKSさんは含んでいません。というのも、たかが通訳でのお手伝いなのに、思いいれが強すぎ、「恋は盲目状態」になってしまうからです(汗)。

存在域のゆらぎ」

一瞬、シンプルモダンの延長に見えますが、避けられない圧倒的に大きなものの存在。すこしづつ違っているものも、マクロでみるとみんなでひとつという集合体であるというようは表現だとか、あるのに、無い感じ。無いようで、ある感じ。そんなつかみどころの無いものの周縁をなぞるような表現。存在するものの境界があやふやなもの。
(例 Tokujin Yoshioka "The Invisibles" for kartel, Tom Dixon "Mesh Chair" for Magis, Toshiba "Luceste"Suppose Design...etc )
谷尻誠「Luceste」東芝〈写真http://www.designboom.com/

トム・ディクソン「メッシュ・チェア」マジス社〈写真http://www.designboom.com/
ブース〈写真http://www.flickr.com/photos/stefiark/4554627905/より〉


まだまだレポートつづきます…。
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2010年5月15日土曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(1)~

さてここで、サローネで通訳というお仕事と、頂いた休憩時間で本会場を見て回れたインプットをもとに、ちょっともぐってみたものを出力してみたいと思います。

私が普段特に関わっている自動車のデザインは、特に欧州では、用途を満たすプロダクトである以前に、動くモノとしてダイナミズムを面やプロポーションで表現していく点で、家具とは課題やデザインランゲージが違うと区別できるでしょう。
しかし、自動車は市場が成熟するにつれ、人の生活に沿うものとして、ライフスタイル志向をより多く含んできています。例えば、滞在する空間として、だとか、都市や郊外の空間に存在するモノとしてだとか、使うものとしてのだとかの、道具や建築的な観点を、日常生活の居住空間、生活道具の使い勝手などをランゲージに取り込んでいるのです。


Lifeに関わるものはすべてフラットに並列されていっている今ドキですものね。

私、お仕事、またプライベート、いろいろな機会で、ここ10年間ミラノサローネを断続的とはいえ見てきています。もちろん、家具の制作プロセスだとか、歴史的意味合いだとかは全く門外漢で、浅学で、申し訳ないのですが、社会の現象の一つとして、見落とすわけにはいかないと、がむしゃらに学んでおります。ミラノでプランナーをしていらっしゃる安西様が執筆なさっているブログ(ちなみに、安西さんは大変深い考察をなされていて、経験も長くていらっしゃいます。)でも、コメントをさせていただいたのですが、きちんと自分でまとめて、自分の言葉にしておきたかったので、今年のサローネのトレンドをマインドセットの面から改めて、レポートとして、まとめていきたいと思います。次回から…。


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