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2010年5月28日金曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(5)~

実は、最後のデザインランゲージをくくるキーワード、実は公開前に他でこのテーマを違う形でプレゼンしなくてはいけなかったのもあって、ブログの方での更新が遅れてしまいました。すみません(汗)。そんなことは誰も気にしていないでしょうけれども、またもや書きますね。

毎度ですが、全体をくくる背景の時代のマインドをここで一応参考として、書いておきます(イタリックの部分)。

マインドを取り囲む現状の前提として、「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況がキーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。



例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。

さて、新しい、そして最後のキーワードです。

「クロスクラフトポップ」
以前からのエコ、ナチュラル志向の延長線上にあった、Arte Poveraやエスニック的な民芸の手仕事をモダンに編集しなおしています。アフリカや東欧のテイストなどもより強くなりました。地理的なグローカル論ではなく、時間軸やモノ、文化の境界を越え、混ぜながら編集されていくデザインテイストが見られます。(例 Bokja "Conversation Sofa", Carnevale Studio "The Stretch Collection", Edra " Barbarians - Cabana"...etc)

(Bokja"Conversation Sofa"
写真 www.milanostilee.it 

(Carnivale Studio " The Stretch Collection"

などなどです。

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2010年5月23日日曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(4)~

連続で書かせていただいております。ミラノサローネ2010年でみるデザインランゲージ傾向です。
以前の記事は「ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート〈3〉~」をご覧ください。

全体をくくる背景の時代のマインドをここで一応参考として、書いておきます。

マインドを取り囲む現状の前提として、「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況がキーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。



例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。

さて、また新しいキーワードです。

「Boarderless ME]

自分の域というものを、自分の体で感じたり、触ったりして確認したい。体でびっくり、楽しみたい。例えば、大きかったり、延長されていたり、かくれんぼだったり、幻覚作用があるものなど。希望や祈りや個々のさまざまさをシンボライズ。虹色なカラリング。〈例 Delfine Frey "Perpetual Illusion (Clock〉, Fabio Novembre "Nemo", Rai Amitai "Nature of Material...etc)

ファビオ・ノヴェンブレ「ネモ」
〈写真&詳細Designboom

デルフィーヌ・フレイ「パーペチュアル・イルージョン・クロック」
写真&詳細(Yatzer)



次回が最後のキーワード!

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2010年5月21日金曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(3)~

以前の記事、「ミラノサローネ 2010 ~トレンドリポート〈2〉~」から続けてお読みください。


前回で触れた、全体をくくる前提を書いておきます。

マインドを取り囲む現状の前提として、

「グローバリぜーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況が

キーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。

例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり、グローバリゼーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つの反復するマインドが形や色などデザインコンセプトに反映されているのではと考えました。
さて、今回は新たなキーワードです。

「メロー&スロー」
自然に寄り添うような北欧的なしっとりさと、遊び心のあるあ陽気さの融合。ちょっとした、おうちの懐かしさや、しみじみと安心感を得たいという感じの、やりすぎないメローさ、優しい曲線、包み込むフォルムや色とりどりのカラー、また抑圧を笑い飛ばして状況からポンっと抜け出したい軽快さ、ソファなども、なんとなくただ身体的なリラックスだとか、ねそべって癒されたいという「ネガティブないやし」とは違った安心感というスピリチュアルベースでの過ごし方の一道具であるようです。
(例、Patricia Urquiola for Moroso "Klara"など)




        パトリシア・ウルキオーラ 「クララ」 モローゾ社

                            〈写真&詳細Designboom
ヴィンセント・オルム「ユートピア」
〈写真&詳細MOCOLOCO

まだまだ続きます…。



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2010年5月18日火曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(2)~






マインドを取り囲む現状の前提として、「グローバリゼーション」と「ちっぽけな自分」という対極にある状況がキーワードとして浮かんでくるのではないでしょうか。


例えば、TwitterやFacebook、Tumblrだとかで考察も表現もどこまでもつながれるし、人の考えやモノを自分の中に取り込めてしまう可能性や、これに対して、ちょっといいんだろうかという疑問。クラスターという、緩やかな集まり。グローバリぜーションがもたらす、移民問題、世界同時性経済不況等のネガティブな要因、そんなこんなで降り積もった不安と、そのような事象が延長上にある未来への果てしない希望として、積極的に肯定していく気持ちという二つがまた反復するマインドが形や色などコンセプトに反映されているのではと考えました。

私はすでに、5年欧州に住み始めていて、ちょっと視点が、欧州よりに偏ってしまっていますが、こんな私にとってとても現実で将来のクリエイションの種になりそうなデザインランゲージを読み取ってみたので、異論反論あるかとは思いますがメモとして列挙しておきます。今回、例にあげたなかにはBOOKSさんは含んでいません。というのも、たかが通訳でのお手伝いなのに、思いいれが強すぎ、「恋は盲目状態」になってしまうからです(汗)。

存在域のゆらぎ」

一瞬、シンプルモダンの延長に見えますが、避けられない圧倒的に大きなものの存在。すこしづつ違っているものも、マクロでみるとみんなでひとつという集合体であるというようは表現だとか、あるのに、無い感じ。無いようで、ある感じ。そんなつかみどころの無いものの周縁をなぞるような表現。存在するものの境界があやふやなもの。
(例 Tokujin Yoshioka "The Invisibles" for kartel, Tom Dixon "Mesh Chair" for Magis, Toshiba "Luceste"Suppose Design...etc )
谷尻誠「Luceste」東芝〈写真http://www.designboom.com/

トム・ディクソン「メッシュ・チェア」マジス社〈写真http://www.designboom.com/
ブース〈写真http://www.flickr.com/photos/stefiark/4554627905/より〉


まだまだレポートつづきます…。
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2010年5月15日土曜日

ミラノサローネ 2010 ~トレンドレポート(1)~

さてここで、サローネで通訳というお仕事と、頂いた休憩時間で本会場を見て回れたインプットをもとに、ちょっともぐってみたものを出力してみたいと思います。

私が普段特に関わっている自動車のデザインは、特に欧州では、用途を満たすプロダクトである以前に、動くモノとしてダイナミズムを面やプロポーションで表現していく点で、家具とは課題やデザインランゲージが違うと区別できるでしょう。
しかし、自動車は市場が成熟するにつれ、人の生活に沿うものとして、ライフスタイル志向をより多く含んできています。例えば、滞在する空間として、だとか、都市や郊外の空間に存在するモノとしてだとか、使うものとしてのだとかの、道具や建築的な観点を、日常生活の居住空間、生活道具の使い勝手などをランゲージに取り込んでいるのです。


Lifeに関わるものはすべてフラットに並列されていっている今ドキですものね。

私、お仕事、またプライベート、いろいろな機会で、ここ10年間ミラノサローネを断続的とはいえ見てきています。もちろん、家具の制作プロセスだとか、歴史的意味合いだとかは全く門外漢で、浅学で、申し訳ないのですが、社会の現象の一つとして、見落とすわけにはいかないと、がむしゃらに学んでおります。ミラノでプランナーをしていらっしゃる安西様が執筆なさっているブログ(ちなみに、安西さんは大変深い考察をなされていて、経験も長くていらっしゃいます。)でも、コメントをさせていただいたのですが、きちんと自分でまとめて、自分の言葉にしておきたかったので、今年のサローネのトレンドをマインドセットの面から改めて、レポートとして、まとめていきたいと思います。次回から…。


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2010年5月12日水曜日

ミラノサローネ 2010 ~お仕事のわくわくとどきどき~


これは余談です(笑)。

サローネであった、ワクワクした思い出として、
BOOKSさまの先輩、トネリコさまが、サテリテ出身のデザイナーが担当した五大陸をテーマとした
インスタレーションの「ASIA]を担当なさいまして、カンフェレンスがあり、急遽、通訳を探していらっしゃるとのことでした。BOOKSさんの配慮で、私が担当することに。


30分程度で、コンセプトや工法の確認を打ち合わせし、自分で伊語でも英語でもできるように温めて、カンファレンスに(以下は後日、会場を記念に(?)写真にとりました)臨みました。カンフェレンスの司会をつとめるミルヴァ女史や他のデザイナーが英語で話している状況を見て、英語でいくことに。マイクが来ないなどで待たされるなどの、ハプニングがありましたが、コンセプトを一筋通してかいつまんでゆっくりと具体的に説明なさり、間合いも完璧なトネリコの君塚さん。すばらしい作品のより良いプレゼン成果にご協力できたことをお祈りしています(!)。



こちらは、ドキドキの話…。
サローネのメーカーが出展するRho fiera(ロー・フィエラ)には、私が住んでいるピエモンテからも、
電車で一本で通えるので、毎日通勤しました。

期間中は、能力以前に、体力勝負です。

ある朝、私がなんだかんだいっても疲れていたのでしょう、うっかりして、出発駅でチケットにはんこを押していなかったことを乗車直後に気づき、車掌さんに、事前交渉するも、罰金(50ユーロ!痛い、痛すぎる…)をとられそうになってしまったり、一度だけ、一時間に一本だけの帰りの電車が故障してしまったようで、20分後に前触れもなく、いつもだったら10輌ぐらいなものから、
代替の4輌編成ぐらいのコンパクトな(!)電車がやってきました。しかし、もう、ぎゅうぎゅうづめの阿鼻叫喚状態の車内。この状況に周りの乗客が慣れていないので、さすがの東京出身で混雑にはなれているものの、コツのわかっていない群集が烏合の衆化してしまっては、何かよからぬことがおこるかわからないので、途中のマジェンタ駅まで、あとでやってきたローカル鈍行線で向かい、そこで、トリノ駅行きに乗り換え、家についたのは、予定の時刻より1時間後という・・・。

即興力も、仕事のプロ、いや、
生活のプロの必需品です。


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2010年5月11日火曜日

ミラノサローネ 2010 ~お仕事の振り返りと、傾向と対策~



先日は、ご縁で、ミラノ市内で開催された国際家具見本市(Salone del Mobile)にて、今回、橋本潤さま(フーニオデザイン)、山本達夫さま(山本達夫デザイン事務所)のお二人が、デザインプラットフォームBOOKSとして、サテリテという、若手デザイナーが直接発表できるというセクションで出展なさいまして、通訳でのお手伝いをしてまいりました。

さすが、ミラノ・サローネ!まれに見る不況だというのに、前年比7%の来場者増であったということで、メイン会場のあるRho fieraだけでも29万7460人だったそうです。

サローネは、初日に限らず期間中にランダムに、イタリア国内だけでなく、全世界からお客さまがいらっしゃいます。
いらっしゃるのは、プレス(有名雑誌、ブログ、B2B、デザインウェブマガ)、メーカーさんや、デザイナー、建築家だけでなく、ギャラリー、流通バイヤー、エージェント、イベントプランナー、学校関係者、学生さん、また一般の方などのみなさんです。
これらのお客様に、作品のコンセプトやプロトをより多くの良質な媒体に知っていただくことを目的としたPR面からの通訳。または量産の可能性や買取、契約をふくめての商談での通訳といった性質のお仕事を行いました。運営のCosmit社の統計でもわかるように、56%が非イタリア人の来場者ということで、多国籍なイベントであるので、イタリア語より、むしろ英語でのコミュニケーションが求めらます。

BOOKSさまには、本当に多大なご協力をいただきまして、展示会以前より、コンセプト内容、素材、工法、また過去のサテリテ展示時の反応や展開などをやり取りさせていただきまして、一日目から準備も万端でお手伝いに臨みました。さすがです、すばらしい!!

今後、自分の覚悟のため、いろいろある中でも、(もう、こんなことは他の展示会や商談でなれていらっしゃると思いますが)、私のほかにも、サローネ、特にサテリテで、通訳やプレゼンに臨まれる方がよりこの機会を有効に使って頂けるよう、事前に答えを用意して踏まえておいたほうがよいかなと思う、実際に聞かれた質問例をメモしておこうかと。



この質問を見れば、どんな目的や興味を持って、お客様がサローネサテリテを訪れるのか、
みなさんにも、わかっていただけるのではないでしょうか。

・サテリテでの出展はいったいどういう目的での参加なのか。
→バイヤーやエージェント、メーカーがこんな質問をなさるよう。
これは、以下の二つの質問とほぼ同質のものだと思えます。

・商品化しているものなのか
→バイヤー、エージェント、メーカーのほかにも、その場で購入したい建築家さんや
ギャラリーのオーナーさんがこんな質問をなさるようです。

・既にどこからか引き合いはあったのか
→競合がいるのかを見はかりたい、バイヤー、エージェント、メーカーさんのほかに、
実際の購入を考えていらっしゃるお客様でしょう。

・これはいくらぐらいで作れるものなのか
下手をするとアイデアを盗み聞きしたいという下心もある場合もありそうですが(なんと、腹黒い私)、
自分のところで生産したいメーカーさんや、バイヤーさん、デザイナーなど。

・この商品が欲しいけれど、どうしたらいいか
→いくらか聞いて、今すぐ購入したい方です。
支払条件や出荷条件などつめられるようだったら、どんどん売り込んでしまいましょう。
もしくは、メーカー契約がとれたら、即連絡です。



ミラノサローネで展示することで、国に帰って錦をかざる、または履歴にハクをつけることができるあくまで対国内のPRという目的で参加される方もいらっしゃいますし、びっくり仰天の奇抜さや面白さを、プレスにとりあげてもらって、名前を世界中に知らしめるということもあります。がしかし、その場で自分のコンセプトを量産を見極めつつ、たたき台として、商品化の機会をつかむという、勝負の場ということをわかっていると、夢のないことを言いますが、断然「その後」へのつながりがスムーズです。

何はともあれ、ビジネス目的の展示会の趣旨があるとしても、一般の方々や学生もいらっしゃいますし、多国籍の市場で、どういった受け入れられ方がされるかがいっぺんにわかる、商品コンセプトのたたき台としても、使える場なのではないでしょうか。

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