2010年6月22日火曜日

ふと感じること。2010年5(訂正、6月ではないか!)月22日

「ココロの鍵」

自分で考えたこととか、
一生懸命調べたこととか、
感じたこととか、
そんな湿っぽくって、熱くって、
時にとげとげしくて、ほんわかしてる、
そんなものが入っている私のココロ。

それをちょっとおいておいて、
「なんで、この人は心を開いてくれないんだろう。」
「この人は、きっとすっごい意地悪だ。」
なんて、目の前の人のことを考えていると、
私のココロの其処から、ノックの音。

「あのー、あけてくださーい」
「マスターキーはもちろんお持ちですよねー」
「今開けないと、遅れますよー」

今ってどういうことだろう。
よくわからないけれど、
手の中にあったじっとりしたマスターキーとやらを、
鍵穴にさしこんでみる。
サビついているのか、
相当苦労して重い鍵を回す。

おのおの、ため息をつきつつ、準備運動をして、
いつか見た綺麗な空色の調べを鳴らす特大ホルンだとか、
アメリカの真っ黒な海のように大迫力の大太鼓だとか、
石油のお値段的な右肩あがりのバイオリン弾きとか、
甘い香りのする皮バッグな調べのクラリネットとか、
アーカイブから読み取ったキーワードの、確信あるラッパとかが、
扉から出て、連隊を組み。
調子のよい音楽を奏ではじめる。
あの人に向かっていくマーチングバンド。

「あ、皆さん、あの、あの人はすっごい性根の悪い人ですから、
そんなに鳴らさないほうがいいと思いますけれども…えー、あのー…。」

私のおそるおそるの忠告はまったく無視され、
どんどん進む、賑々しいマーチングバンド。
それを率いる綺麗な着物をきたお姉さんが、
バトンのように、掲げているのは

私のマスターキー。

「それ、どうするんですか?ちょっと!私のココロ仕様でしたけれど…?」

あの人のココロの鍵穴に、すとんと入って、
バンドのみんなの調べに合わせてくるくる回る。

ぱちん。
ふわり。
あいた。

「あ、それ、もっとききたいなー。」と、
きらきらとココロの奥底の、
光や闇で彩られた目で、
あの人がいう。

「いや、それがさ!…」
と連隊をけしかける私も賑々しくなってきたぞ。

マスターキーは世界共通。
あの人のココロの鍵も、
私のココロの鍵も、
結局、私の手の中、閉めるのも、開けるのも、なんてことはない。



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